【2006年6月09日(金)】

あみちゃんのお母さんから伝えられた、あみちゃんの様子です。

移植手術を受けてから1年が過ぎました。
ちょくちょく風邪を引いてはいますが、心臓の方は問題なく愛美は元気にしています。

4月には無事に2年生に進級することができ、それからすぐに8歳になりました。

月曜日から金曜日まで毎日登校しています。
週2回のリハビリの訓練は変わらないのですが、水曜日は帰宅後に通うことになり、金曜日だけ早退しています。学校が大好きで、毎日スキップするような感じで家を飛び出していきます。自転車に乗る練習もしています。

先日は運動会がありました。直前に風邪を引いてしまったのですが、主治医に前日に診察していただき相談の上、無理はせずに午後は早退し、その分午前中の競技の60m走とダンスはしっかり参加しました。 60m走はお友達とそれほど見劣りすることも無く立派に走り切りました。
スタート前の少し緊張した表情や一生懸命走る愛美の姿に体が震え、涙が溢れてしばらく止まりませんでした。手術を受ける前には心臓のことも勿論ですが、脳梗塞による右半身の麻痺のこともあり、運動会でこんなに元気に走れるようになるなんて想像も出来ませんでした。最下位だったのですが、愛美と私達にとっては金メダル以上です。ダンスも一生懸命練習した成果が出て、想像を遥かに超えるほどちゃんと踊っていました。
実は雨で2日間順延になってしまい、平日に行われたため主人は生で見ることが出来なかったのが残念でしたが、愛美にとっても私達にとっても感慨深い運動会でした。


また愛美が昨年の5月19日に移植手術を受けてから1年が経ち、改めてドナーのご家族にお手紙と最近の愛美の写真を数枚、 UCLAのコーディネーターを通じて送らせていただきました。帰国する直前にもお手紙と写真を送らせていただいたのですが、それ以降の愛美の健康状態や、全力疾走が出来るようになったことや短い文章を話せるようになったこと、ドナーになってくださったお子さんが愛美を常に守ってくださって助けてくださっていることなどを感謝の気持ちを込めて書きました。

それを読んでくださってどんなお気持ちになるか心配だったのですが、事前に読んでチェックしてくださったコーディネーターから「宝物になると思う」と言っていただき、少し安心しました。 ドナーのご家族がこの1年をどんな思いで過ごされたのか計り知れませんが、ドナーとそのご家族の悲しみとその悲しみの中で下してくださった私達への温かい決断の上に今の私達家族の幸せがあることを決して忘れずに過ごして行きたいと思います。そして毎日を無駄に過ごすことなく大事にしなければと改めて肝に銘じました。これからも毎年お手紙と写真をお送りしようと思います。

脳梗塞の後遺症の方ですが、今後愛美が成長するにつれて、失語症が大きな障害として問題になりそうです。一見健常者との違いが分からないので、理解してもらうのが難しい障害です。少しずつ確実に字も読めるようになってきましたし、話す言葉も単語だけで終わるのではなく文章になることも多くなってきていると思います。愛美はよく頑張っています。
ただお友達の話す内容もどんどん高度になっていくと付いていけなくなって、遊べなくなってしまうのではないかとかお勉強に付いていけずに学校がつまらなくなってしまうのではないかとかあれこれ考えて心配になることが多くなりました。
でもこんな心配・悩みも命あってのこと、ドナーとご家族を始め、多くの方々に愛美のためにどれだけご支援いただいたかを考えれば本当に贅沢な悩みです。あせらず愛美のペースを大事にして、周りの方にも助けていただきながら、親子共々成長していけたらと思います。

(ドナーのご家族へのお手紙の英訳は現地でお世話になったボランティアのS子さんが引き受けてくださいました。現地では語学力もなく、右も左も分からない私達を多くの日本人のボランティアの方が親身に支えてくださいました。その中でも彼女は特に重要な場面に助けてくださった方です。手術前はもちろん、手術の日も一晩中付き合ってくださって、術後のICUで人工呼吸器を外す時にも立ち会ってくださいました。愛美に術後の第一声を「まーくん」にしたらと言ってくださったのも彼女です。前回のドナーのご家族へのお手紙も英訳してくださいました。この場をお借りして…S子さんいつもありがとう!)

「あみちゃんを救う会」事務局

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