【2007年12月14日(金)】

あみちゃんのお母さんから伝えられた、あみちゃんの様子です。

-----

お陰様で移植手術から2年半経ちました。
最近は、何事もなければ、通院は4週に1回、採血は2週間に1回のペースで通っています。
学校は通院日以外あまり休むことなく通っています。
服薬は毎日朝晩2回、今のところ8種類ずつ飲んでいます。血圧と体温も朝晩の2回自分で測っています。
朝の忙しい時間や夜眠い時など面倒くさそうな態度を取ることもありますが、愛美の中でしっかり習慣になっています。
ST(speech therapy/言語療法)とOT(occupational therapy/作業療法)にも引き続き通っています。


6月にバイオプシー検査のため数日入院しました。その結果軽度の拒絶反応がみられました。
定期の通院での検査では特に異常はなかったので、大変驚くと同時にしばらく味わっていなかった何とも言えぬ恐怖心がよみがえりました。幸い入院を必要とする程ではありませんでしたが、結果が良好であれば今後は1年に1回のバイオプシー検査で済むはずだったところ、やはり年に2回程度は必要ということになりました。
バイオプシー検査は、現在の愛美の場合全身麻酔下で行っていることや数日入院しなければならないなど負担が大きいため、年1回になればいいなと思っていましたが、バイオプシー検査が拒絶反応を判定する最も適した方法と聞いていますのでしっかり検査を受けたいと思います。

8月の夏休みには家族で初めてキャンプに行きました。お友達がキャンプに行った話を聞いてきて以前から行きたがっていたので、とても喜んでくれました。薪を足で割ったり、皆で協力して食事を作ったり、寝袋で寝たり色々初体験することが出来ました。何に対しても興味を持って感激してくれて、親にとってもとても楽しく嬉しいキャンプになりました。

また9月の採血の結果、尿酸値に異常が見られたため薬が2種類増えてしまいました。移植後の患者には珍しいことではないとのことでした。元々愛美に自覚症状はなかったのですが、薬のお陰で現在の数値は落ち着いているようです。
一粒がとても大きかったこともあって、初めは薬が増えることを愛美は大変嫌がりましたが今は受け入れています。(毎回薬局で半分に割っていただいています)

10月には肝臓の数値にも気になる点が見受けられ、その後採血の頻度が増えました。肝機能にも障害が出始めたのかと大変心配しましたが結局「脂肪肝」でした。
「脂肪肝」は太った人ばかりでなく、「拡張型心筋症」の人でもなることがあるそうで、食べる量と動く量のバランスが悪いことが原因のようです。愛美の場合は脳梗塞による右半身の麻痺がありますので、食べる量に対して運動量が少ないのは否めません。長距離を歩くと足が痛くなってしまうので、大事にしていましたが食事にも気を配りながら努めて体を動かすようにしたいと思っています。

昨年始めたピアノもゆっくりですが頑張って練習しています。夏から弟も始めたのでピアノを取り合うこともしばしばあります。先生が左手一本で弾く愛美のために色々工夫してくださって感謝しています。

学校生活についてですが、学校は楽しいと言って毎朝家を飛び出して行きます。
心臓の病気による学校生活の制限はほとんどないのですが、プールの授業は感染症の恐れから許可が下りず、その時間は自宅待機をしました。その他は色々な行事に参加することができました。

10月の遠足は電車に乗って大きな公園に行きました。昨年の遠足は私が現地に車で送り迎えをする形での参加でしたが、今年は帰りに皆が現地を出発するまでほぼ同じ行動を取ることができました。電車も一緒に乗って、公園内も一緒に遊ぶことが出来ました。公園内がとても広く皆と一緒に歩くことが出来るか心配ではありましたが、先生方や同じ班のお友達が気遣ってくれて、楽しく参加できました。私は帰りに現地まで車で迎えに行きましたが愛美の明るい顔を見て安心しました。

11月には今年から愛美の小学校で「日本漢字能力検定」が受けられることになり、10級を受けました。
10級は小学校1年生レベルではありますが、「失語症」を持つ愛美にとってはチャレンジです。願書を出してからは問題集を使って練習しました。結果はまだ届きませんが、参加することに意義があると言いながらも合格しているといいなと思います。

また3年生の音楽ではリコーダーが始まりました。事前に片手用のリコーダーを用意して、それで皆と一緒に練習しています。左手の指だけで遜色なく色々な音が出せるので、愛美のように片手しか使えない子どもにとって本当にありがたい楽器です。今後学年が上がるにつれて、片手しか使えないことで難しい学習も増えてくるかと思いますが、その都度先生と相談して工夫したいと思います。

「失語症」についてですが、様々な面で影響が大きくなってきました。3年生になりだんだん勉強も難しくなってきて、「調べ学習」など自分の考えをまとめて文にすることが多くなり、大変苦戦しています。またお友達の話や動きのスピードにもついていくのも難しくなってきて、一人でポツンとしてしまうこともあり、さみしい思いをすることもあるようです。
体にも障害がありますので外遊びも積極的に入っていく自信がないことも一因かもしれません。担任の先生や教育委員会とも相談をしながら、愛美に適した環境を検討しています。 「失語症」によって、愛美自身は色々な思いを抱えて辛いこともあると思いますが、脳梗塞を起こした約2年10ヶ月前から考えれば、話せる言葉も文も増えてきていますし、本当によく頑張っていると思います。ゆっくり焦らず、沢山褒めてあげたいと思います。

前回の最新情報から半年、拒絶反応を指摘され見た目はとても元気なのに見えないところで拒絶反応が起こっているのかという恐怖もありますが、それだけにより一層一日一日を大事にして、愛美と生活できている幸せに感謝しながら、家族の笑顔が多く見られるようにしていきたいと思います。

-----

「あみちゃんを救う会」事務局

→最新情報ページへ戻る

Copyright © 2005 あみちゃんを救う会