【2008年5月28日(水)】

あみちゃんのお母さんから伝えられた、あみちゃんの様子です。

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お陰様で移植手術から3年が経ちました。愛美は4年生に進級し、4月に10才になりました。身長も体重も同学年の平均を上回るほどになりました。
診察を含む外来は月に1回、採血は月に2回のペースで通っています。脳梗塞のリハビリは、保険制度の改正があり頻度が下がってしまいましたが、ST(speech therapy/言語療法)に月1回、OT(occupational therapy/作業療法)に月2回通っています。ここのところ急激に身体が成長し、バランスが変わってきた様にも感じるため、歩き方などのチェックのために不定期に受けていたPT(physical therapy/理学療法)を3ヶ月に1回位のペースで実施することになりました。足上げなどのストレッチも取り入れて、必要な筋肉をつけるトレーニングをしています。一時は自力で歩くことを諦めなければいけないかと絶望的な気持ちになったこともありましたが、年々歩ける距離も伸び、本当にありがたく思っています。

この半年を振り返ると、冬場は例年より体調を崩すことが少なかったと思います。クラスにインフルエンザで休んでいるお友達がいると、昨年までは予防のため学校をお休みしていたのですが、今年は周りのお友達の感染も少なく、愛美が学校を休む回数も減りました。

3月に心臓の拒絶反応を調べるために入院し、バイオプシー検査をしました。前回軽度の拒絶反応があったので大変心配しましたが、今回は拒絶反応はありませんでした。ただ入院中に発熱したため、全身麻酔を伴うバイオプシー検査が1週間延期となり、それに伴い入院期間が1週間延びるというハプニングがありました。どんなに気をつけていても拒絶反応の可能性はつきまといますが、主治医がいつもきめ細やかに診てくださるので、信頼しています。

5月に入り、転倒して右手の薬指を痛めてしまいました。薬指の付け根の関節が少しずれたらしく、今も添え木をしています。愛美は右半身に麻痺があるため、転倒の際に上手く右手をつくことができなかったことが原因なのですが、以前は転倒した時に右手を出すこと自体ができずに顔に怪我をしていたので、これでも改善したと言えるのかもしれません。 また、その後弟の風邪をもらってしまいました。嘔吐に加え水分摂取が困難になってしまったため、救急で点滴を受けました。点滴の後は徐々に回復したためホッとしましたが、免疫抑制をしているので感染症にかかりやすく、治りにくいので、暖かい季節も気を抜かずに注意しなければいけないと改めて思いました。

先日運動会があり、今年の種目はダンスと80m走と綱引きでした。指の怪我で、それまで一生懸命やっていた激しいダンスの練習を10日間程見学をしなければならず、本番に間に合うか心配だったのですが、想像以上にしっかり踊れていて驚きました。綱引きの参加は無理でしたが、80m走は他の子と同様によく頑張って走りました。我が子ながら立派だと思いました。

以前からご報告している「失語症」の影響ですが、愛美の成長以上に周りのお友達が成長しているため、愛美は勉強だけでなく、お友達とのコミュニケーションを上手く取るのが難しくなってきており、少し劣等感を持つようになっているように感じます。そこで、今年度から特別支援教室の通級に週1回通うことになりました。その通級は隣の学区の小学校内にあり、少人数(ほぼマンツーマン)でその子に合った指導をしてくださっています。通常学級ではみんなについていこうと常に緊張していると思うのですが、通級では愛美のペースでゆっくりと過ごし、成功体験を重ねることで自信が持てるよう先生方が考えてくださるので、週1回でも愛美にとって大変貴重な時間になっていると思います。通級で培った自信が通常学級で良い方向につながることを願っています。

現在愛美は自分の考え・思いを表現することが特に上手く出来ないため、通常学級での作文・調べ学習・新聞作りなどは大変苦戦していますが、一方漢字や算数の計算は比較的得意で、テストでは100点を取ることもあります。前回の最新情報の時には結果待ちだった漢字検定10級も無事合格できました。ついつい出来ないことに目が行きがちですが、良いところを見つけて褒めるようにしていきたいと思います。

この5月19日で移植手術から3年経ちましたが、今年もドナーファミリーにお手紙を出す準備をしています。手術前には、愛美に明日という日が無事にやって来るのかどうかすら分からず毎日不安だったのですが、いま愛美はその時点で想像もできなかったくらい元気になり、様々な新しい経験をすることが出来ています。私達両親は、愛美と生活できていることに幸せを感じると同時に、生きるチャンスをくださったドナーとドナーファミリーに感謝の気持ちでいっぱいになります。また、愛美の体調が悪くなったり、心配事が尽きなかったり、愛美を感情的に怒ってしまって落ち込んだり悲しくなったりした時に、ドナーとドナーファミリーがくださった温かい愛を思い出すと、勇気が湧き、前向きになることができています。ドナーファミリーにはそんな思いを手紙に綴り、最近の写真も同封したいと思います。また、今後も愛美が健康で充実した毎日を過ごせるように、家族で支えていきたいと思います。

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「あみちゃんを救う会」事務局

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